島田牧場の跡地(池袋の森)

特別展 ミルク色の残像 豊島区郷土資料館 1990年

池袋1丁目の『池袋の森』に<島田牧場の跡地>との案内板が設置されている。案内板によると、島田牧場は、<1907(明治40)年に島田善吉さんが創業し、 1928 (昭和3)年まで 21年間牧場だった>。 その後は島田さんが三代居住していて、末裔の林業史、林政学の島田錦蔵さんが屋敷跡を豊島区に譲渡した。
豊島区は、島田さんが研究用に育てたと言われるたくさんの樹木が生茂る屋敷林を整備し、1997(平成9)年に「池袋の森」として開園した。
<森の中央部にある池は、かつての牧場で使用されていた井戸の水だ。当時の牧場は、乳牛18頭 (牝18頭・牡1頭)、 牛舎1棟(約116㎡)、 柵に囲まれた 運動場 (約647㎡) で。 牧夫2人が乳牛を管理し、年間約1620kgの牛乳を搾乳し、東京中心部の牛乳屋に販売 (出荷) していた>という。
案内板は「ミルク一万年の会」が2021年に<明治の酪農の記憶を残す説明看板>として設置した。
豊島区には牧場がいくつあったのだろうか。豊島区郷土資料館の1990年の特別展図録「ミルク色の残像」によると、明治中期から昭和20年ごろまで島田牧場など延べ60カ所あった。
●参考文献「東京ミルクものがたり」史跡を巡るガイドブック 2022年 農文協発行●豊島区郷土資料館 1990年特別展図録「ミルク色の残像」
■ミルク一万年の会 https://www.milk10000year.com/
■東京ミルクものがたり 東京酪農乳業 https://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54021181/
■池袋の森 https://ikebukuro-heiwadori.jp/forest/
■ミルク色の残像─東京の牧場展─https://www.city.toshima.lg.jp/129/bunka/bunka/shiryokan/zuroku/005973.html