白紙になった(仮称)西部地域複合施設 石器 山本理顕設計工場


 高野豊島区長は区議会第2回定例会(2020年6月16日)冒頭の所信表明で「(仮称)西部地域複合施設」建設を白紙撤回することを表明した。
(仮称)西部地域複合施設は千早2丁目の旧平和小学校の跡地に西部区民事務所、西部保健福祉センター、長崎健康相談所、郷土資料館、千早地域文化創造館、千早図書館、地域区民ひろばなどの機能を備えた施設として計画されていた。
2011(平成23)年に基本設計についてはコンペが行われ、参加したのは23社で最優秀賞は「株式会社山本理顕設計工場」が獲得した。その基本設計は不整形の敷地に3階建ての曲面形状の層構成の建物。その設計に基づき2013(平成25)年度中に建設工事に着工し2015年中に開設だったが2014年春の工事入札が不調に終わり、秋には予定価額を上げて再度入札を行ったが再び入札不調となっていた。その時点で一時凍結し、2014(平成26年)度中に設計の変更や工期の見直しなども含めて実現性を検討するとしていた。(写真 白紙になった(仮称)西部地域複合施設)
今回の高野区長が白紙にした理由は、以下のとおり。建設費の高止まりが続いて、建設費を現時点で積算すると90~100億円程度になり、予定額44.5億円の2倍以上になっている。そして施設に付加される予定だったマンガ、郷土資料、美術などについての展示機能が「トキワ荘マンガミュージアム」開館や、郷土資料館、千早地域文化創造館、千早図書館の大幅改装など充実してきていること。
■高野区長の議会挨拶 https://www.city.toshima.lg.jp/001/2006301054.html
■山本理顕設計工場 http://riken-yamamoto.co.jp/