豊島区役所の5階のエレーベータの近くに「発掘された豊島区のたからもの」と題したコーナーがある。豊島区教育委員会が豊島区の遺跡発掘を進めておよそ30年が経過し、その成果の一端が展示されている。コーナーは展示趣旨パネルと発掘現場写真のパネル、そして遺跡出土物の実物を2つのガラスケースで展示している。
一つのガラスケースに1「いにしえの人のたからもの」として駒込1丁目遺跡から出土した弥生時代後期のかめ、壺など、2「武士のたからもの」として大名屋敷跡の染井遺跡から出土の椀、化粧道具などを展示し、あと一つのケースに3「海を渡ってきたもの」として染井遺跡出土の中国の景徳鎮の皿、巣鴨遺跡出土の清朝時の碗、巣鴨遺跡からは北宋時代の皇宋通宝など、4「植木屋を彩るうつわ」から染井遺跡から舟型鉢、土瓶など、5「庶民のたからもの」には巣鴨遺跡から肥前産の皿など。6「子どものたからもの」では巣鴨遺跡からの江戸近郊産のままごと道具、泥面子などを展示している。展示は豊島区役所の庁舎まるごとミュージアムの一部で区役所が開いている日と時間に観ることができる。
豊島区には17の遺跡があり、文化財保護法でこのような場所を「埋蔵文化財包蔵地」(周知の遺跡)と呼んで、保護・保存することになっている。2017年11月には池袋本町3丁目の包蔵地「池袋東貝塚」で新たに「貝塚」が発見されて注目された。
■豊島区の遺跡 https://www.city.toshima.lg.jp/349/bunka/bunka/bunkazai/1608160932.html
■としま遺跡調査会 http://wp.toshima-iseki.org/wp/
■ 庁舎まるごとミュージアム https://www.city.toshima.lg.jp/125/bunka/bunka/jigyo/034131.html

発掘された豊島区のたからもの