おでん屋「おいでやす」2018年 東池袋

旧豊島公会堂の裏通りにあったおでん屋「おいでやす」が閉店してから、8か月ほどになる。いまではビルの解体のための囲いで覆われている。
「おいでやす」には1980年代頃によく仕事帰りの仕事仲間と通った馴染みのおでん屋で、当時は店主夫婦と娘さんが切り盛りしていて、カンターとテーブル3つ、奥に座敷がある店で、カンターの端にはブラン管テレビが置かれ野球中継や相撲を観ながらの客もいた。この店は、1970年代前半に鉄筋ビルになる前は、同じ場所で屋台のような店だったと、先輩たちから聞かされたことがあった。そんな歴史ある店でも、ここ数年はお客も少なくな婿さん一人で切り盛りをしていた。ところが今年になって、店主が間もなく店仕舞いするとつぶやいていた。
閉店する前に訪れた人が店主に「いつからですか」とたずねると「45年」だと応じたという。45年はおそらくビルになってからの期間で、おでん屋としてはそれ以前からあった店だ。「おいでやす」があった旧豊島公会堂・豊島区役所別館の裏通りは2019年秋にオープンする「ハレザ池袋」の新ホールの裏口の通りになる。
■ハレザ池袋 http://www.city.toshima.lg.jp/024/kuse/project/030614.html